最近、「インテリ」を自称するタレントさんがバレエティ番組で学歴自慢の発言をしたらしく、ネットで炎上すると共に、彼女の母校の横浜国立大は高学歴なのか?といったことが議論になっていましたね。

まあ、そこは色々意見があると思いますが、何年も前に読んだ別の記事で「人生の目的は何ですか?」的な質問のアンケートに約5%の人が「いい大学に入ること」と答えていたのは、僕にとって衝撃的でした。

20人に一人は東大に入ったら人生の目的を達成してしまうのか^^;

確かに、いまだに日本では、残念ながら卒業した大学の名前で人を見る目を変える人が一定の割合でいますので、学歴を気にするのも無理ないことなのか、という感じもします。

では、実力主義と(日本では)言われるアメリカでは学歴はどれくらい重要なのでしょうか?

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(アメリカの大学の図書館)

結論から言いますと、アメリカでは学歴はめちゃくちゃ重要です!

求人情報を色々見ていても「Bachelor’s Degree required, Masters degree preferred」つまり、「大学の学位は必須。修士号を持っていると尚良い。」と書いてあるものも多いです。

また、ちょっと古いデータですが、4年生大学を出ただけの人と比べて、修士号取得者は約30%多く、博士号取得者は約2倍も平均的に給料をもらっているというデータも出ています。

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(salary.com より アメリカ・カナダの学歴別給料)

しかし、日本と決定的に違うところは、出た大学の名前はそれほど重要ではないということです。

そりゃあ、ハーバードを出ていれば、優秀だとは思われますし書類選考で落とされる確率は若干減るでしょうが、「俺なんか、3流大学出身だし。。。」みたいに有名校に入れなかったから自分を卑下するような人はいません。

(日本では謙虚のつもりなのか、そういう人がたくさんいますが、少なくともアメリカでは会ったことがありません。)

逆に(当たり前ですが)アメリカでは大学、大学院で何を学んだか?が重要です。

アメリカでは(たぶん日本以外のどの国でも)生物学専攻の学生と、会計学専攻の学生が、同じ土俵で、学生時代どれだけうまくサークルをまとめたか、をプレゼンしあう「シューカツ」文化がありませんので、

新卒でさえ仕事探しの時は「持っているどんなスキルを活かして、どのように会社に貢献できるか?」を伝える必要があります。

これだけ聞くと、「生き残るのが大変な競争社会」に感じてしまいますが、逆に実は大学で勉強したことを生かせる職種に最初から就けるということですので、やりたいことを一生懸命勉強した人にとっては、それをそのまま生かしてキャリアを積んでいける、非常に恵まれたシステムになっていると思います。



だからこそ、前に普通のおばちゃんが微分方程式を解ける国でも書いたように、60歳を過ぎたおばちゃんが大学院に入り直して、新しいことを学び直し、新しい仕事に挑戦していくのが普通のことになっているんですね。

ピーター・ドラッカーも生前、日本の官僚システムが「フランスをモデルとしたことの最大の誤りは、学歴を過度に重視している点」にあると述べていますが、

日本も「いい学校、安定した会社」の神話は今や昔話ですので、今流行の「生涯学習」がただの流行で終わらず、何歳からでも学ぶことができ、それを生かして社会に付加価値を生み出せる社会のシステムになっていけばいいな、と思います。


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